法律上で「世帯」と「生計」はどのようにかかわっているのか?

納税などのさいに、重要なポイントとなる言葉に「世帯」があります。

日常的にもよく使うのでなじみ深いと思いますが、しっかりと意味を考えている人は少ないのではないでしょうか。何となく、「同じ家に暮らしている家族」くらいのイメージだと思います。

しかし、法律上ではこのイメージと大きくかけ離れた内容になることもあるので要注意です。

では、具体的に「世帯」というのはどのような定義になっているのでしょうか?

たとえば、国勢調査では世帯とは「住居及び生計を共にする者の集まり又は独立して住居を維持する単身者」とされています。

つまり、同じ家に住んで同じ家計であるか、一人暮らししている場合が「世帯」に当てはまることになります。

ここで気をつけてほしいのが、この条件では家族であるかどうかは関係がない、という点です。たとえば、下宿や住み込みなどでまったく赤の他人が同じ家で暮らしている、というケースもあります。この場合、家計が同じでさえあれば、住んでいる人はすべて同じ「世帯」の一員となるのです。

その反対に、たとえ家族であっても子供が独立するなど、同じ家に暮らしていない場合には、それは「世帯」の一員であるとはいえません。ここでいう同居というのは、あくまで住民票が同じであるかどうかが基準になっています。つまり、離れて暮らしていても住民票を移していない家族の場合は、やはり同じ世帯の一員となります。

また、同じ家に暮らしている家族の場合でも、たとえば二世帯住宅のようにそれぞれ独立した家計で暮らしている場合もあります。この場合は生計が同じではないので、同じ世帯であるとは認められません。ただし、夫婦の場合は民法によってかならず生計を同じにすることと決められているので、同居さえしていれば自動的に同じ世帯となります。

このように見ていくと、同じ世帯であるかどうかは、「住居」と「生計」が同じでなければならない、ということが分かると思います。

この「世帯」を、住民基本台帳では基本単位としてあつかっています。国勢調査などの社会調査でも、世帯を単位として調査を行っています。社会保険や社会福祉などもこの世帯を単位として手続きが行われるので、よくおぼえておくようにしましょう。

また、家計をおもに維持している人のことを世帯主といいます。世帯主は、扶養控除や配偶者控除を受けるとができ、税制の面で有利になります。